CW Skimmer
永らく ALL JA に参戦して、いろいろな tips, tricks & techniques (これは NCJ のコラムのタイトルでもあります) を楽しんできましたが、これからの CW の M/M は CW skimmer を試さないわけにはいかないでしょう。59誌でJK3GAD渡辺氏の記事が連載されはじめたこともあって、NCJ のバックナンバーやネットで調査を開始。手始めにXPO と AI で試すことにしました。
9月頭に QS1R を注文。お手ごろなSoftRock on IF でテストしたかったのですが品切れだったので、少々高価ですが 50Mhz まで使えて skimmer sever (複数バンドを同時にデコードできる) が対応している QS1R にしました。この辺りは K1TTT のテスト結果が参考になりました。
残念ながら、夏休みの間の backlog で納期がかかっているそうで QS1R は間に合わず。とりあえず一番簡単な 3khz-Radio モードで試しましたが、それでもリアルタイムで 3khz 帯域のすべての CW をデコードしていく様は圧巻です。
とりあえず、忘れないうちに気が付いた点をメモしておきます。
・TXの受信信号の取り出し端子から分波して、別RXの受信ANT端子に入力。
・受信機のDSPフィルターを 3.6K に設定。モードはCW。USB,LSBに注意。U/Lが反転したりSSBにしていると周波数がずれて表示されます。最初原因がわかりませんでした(お恥ずかしい~)。
・AF出力はRTTY用のインタフェースケーブルでPCに入力。
・Run しているときも十分実用的です。CQループの間(2~3秒)では断片的なデコードになりがちですが、QSOに入れば受信している間にほとんどフルコピーしてくれます。
・調子の良かった設定は、
FilterLebel : All Calls
CW Filter : 100hz 前後
Callsign Validication : Minimul
・3kh 幅しか受信できないので、頻繁に周波数を変えてバンド中を満遍なくワッチさせなければなりません。QS1R の到着が待ち遠しいです。
・S&Pなら人間の耳の方が早いです。特にQRMや微弱な信号なら耳で聞く方が早く沢山できます。この辺は設定も関係しているかもしれないので、要研究です。
・run している時は本当に楽です。未交信局が出現した瞬間に捕捉できるので、非常に強力です。特に同じバンドのほかの周波数に出現する未交信局は、run しながらの耳ワッチではまず発見不可能だったので、極めて強力です。
・Waterfall の画面でスタンバイが見えるので、SO2Rのときの呼ぶタイミングが目と耳で予測できわかりやすいです。
・zlog で spot を取り込むと全て未交信の緑色になってしまいます。これでは未交信かどうかわからないので使えません。要研究です。
こんな感じで cw skimmer を使っている局は非常に有利になります。そのため、ほとんどのDXコンテストでは活発な議論の末、その扱いが決まってきています。内容は大別して、①assisted 扱い、②シングルオペで利用可、③マルチオペ扱い、といった感じでしょうか。
国内ではまだそうした規定は目にしませんが、誰もが使える技術で、それなりの使いこなしテクも必要で面白そうですし、何より使ったかどうかを審査で判定できないので、許可か別カテゴリしかありえないでしょう。
さて主題の M/M で使うなら、送信波によるSDRの破壊を避けなければいけませんので、
①各バンドのトランシーバの RX に SDR をパラ接続、か
②リモート局(例えば私の自宅シャック)で 6バンド同時受信して、パケットで送信
が考えられます。どちらがよいか要検討ですが、②だとまさに WW の Xtreme Category だったりします。
これまた、面白そうなので是非試してみたいと思っています。
いずれにせよ、cw skimmer でどのくらい得点向上するか、結果発表が楽しみです。
特に AI の CA に参加していた方には実績のあるKW局が複数いらっしゃるので、平地のリニアなしが skimmer 利用でどのくらい迫れたか興味深いです。
さらに、スコアに与える影響を定量的に測定できれば、議論も客観的かつ前向きに展開していくことでしょう。






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