外国との通信に限る注記の削除
1.外国との通信に限る注記の削除
最近の7MHzのFT8国内通信の運用周波数問題の経緯を見るに、7.045-7.100 などで狭帯域データ国内通信ができるようになればよいのにと思います。
こんな不合理な規制が、どうして解消できないのでしょうか。
本来なら、アマチュアの代表として JARL が主管庁と折衝すべきなのでしょう。
「外国との通信に限る注記が global HF amateur band plan segment harmonization の障壁となっている。このため 7.045-7.100 でも国内同士のデータ通信ができるよう主管庁へ働きかけたい。IARU から JARL へ要請を望む。」くらいは IARU Reg.3 にも議案提起すればよいのにと思います。
2021年10月15日より JARL 代表から 議長 JA1CJP、事務局長 JH1NBN の両氏が就任されているので(JARL NEWS 2022 WINTER p23)、JARL と連携して Reg.3 の議事が有意義に進むことを期待しています。
しかしながら...
2.JARLバンドプランはもういらない
バンドプランやコンテスト使用周波数の決定はJARLには荷が重いと感じてきました。
本件も、国内FT8は国内コンテストでCWがひしめく 7.030-7.040 を使えというとんちんかんな状況で、もはやバンドプランを策定する能力はないように感じます。
今の JARL は、周波数の使い方に関わらせないほうがよいのかもしれません。
・JARL 独自のバンドプランは廃止し
・告示「アマチュア業務に使用する電波の型式及び周波数の使用区別」の制限のみとし
・告示から外国との通信に限る注記を削除
してほしいと、思い続けています。
JARL バンドプランが機能しなくなったので、この告示が生まれました。行政が役目をとって替わったのに、JARLは未だ独自の利用方法を加え続けていて、滑稽な状況です。
特に1.8MHzの新しいJARLバンドプランは、余計なことをしてくれたとがっかりでした。
JARL はこの告示に忠実なわかりやすい図を広報するだけにしてほしいです。
一方で、FT8の普及に伴い免許手続きが簡素化されたり(その理由は実務的なものだったらしいですが)、ローバンドの周波数が拡大されたり、電波行政は近年ますます適切になってきたと感じます。主管庁の采配に期待しています。
3. 国内外とQSOできるバンドブランの実現を
RTTY, FT8/4 のコンテストに参加してきて、国内外と自由にQSOできるバンドブランを待ち焦がれています。
WW DIGI とFT Roundup は世界共通の推奨周波数とは別に、 80m と 40m で JA だけの sub-band 6周波数を JA-JA, JA-DX に推奨しています。世界中で JA のバンドプランの特異性が際立っています。みっともないことだとおもいます。
この sub-band に出る方は極めて少なく、ほとんどQSOできません。
また、JA同士がQSOできない周波数が RTTY, FT8/4 共各バンドにあり、これまた世界の中で特異な状況と思われます。
RTTY Roundup は FT8 と FT4(除80m,20m)はJA同士QSOできない周波数だけが推奨されています。
注記の削除でこうした問題が解消します(80m だけは 3.580-3.599KHz の開放を待たねばなりませんが)。
Global HF amateur band plan segment harmonizationに貢献する働きをJAもすべきと思います。
国内外の棲み分けは、これまで培った世界的な FT の慣例に準じて、QRGリスト・ネット・雑誌の”よく使われる周波数一覧”などで周知しつつ、試行錯誤を繰り返して作り上げるとよいでしょう。
<参考>デジタルコンテストにおけるJA特有の周波数制限
WW DIGI, FT Roundup | ARRL Rounup | |||
FT4 | FT8 | RTTY | FT4 | FT8 |
1.840-1.844 | 1.844-1.848 | - | - | - |
3.580-3.589 | 3.590-3.599 | 3.570 – 3.600 | 3.575 | 3.590 – 3.600 |
7.080-7.089 | 7.090-7.099 | 7.025 – 7.100 | 7.0475 | 7.080 – 7.100 |
14.080-14.089 | 14.090-14.099 | 14.080 – 14.150 | 14.080 | 14.130 – 14.150 |
21.080-21.089 | 21.090-21.099 | 21.0805 – 21.150 | 21.140 | 21.130 – 21.150 |
28.080-28.089 | 28.090-28.099 | 28.0805 – 28.200 | 28.180 | 28.160 – 28.200 |
JA QRV 不可 JA専用の別周波数あり
JA-JA QSO 不可 JA専用の別周波数あり →注記の削除で解消
JA-JA QSO 不可 → 注記の削除で解消
<参考にした記事>
デジタルモード国内QSO禁止の解除に期待 CQ ham radio 2021年12月号 p186
FT8の外国との通信に限る注記の削除とIARUベースの告示とバンドプラン
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